バーや居酒屋などで、深夜0時以降もお酒を提供する場合、「深夜酒類提供飲食店営業開始届」を警察署へ提出する必要があります。
この届出では、営業所の構造を確認するために、さまざまな図面の提出が必要となります。
しかし、
- 「どんな図面が必要なの?」
- 「保健所の図面をそのまま使える?」
- 「自分で作成できる?」
- 「図面が原因で届出が受理されないことってある?」
といった疑問を持たれる方も多いです。
実際、深夜営業の届出では“図面の正確性”が非常に重要であり、図面不備によって営業開始が遅れるケースも少なくありません。
この記事では、深夜酒類提供飲食店営業開始届に必要な図面の種類や、図面作成時の注意点についてわかりやすく解説します。
深夜酒類提供飲食店営業開始届とは?
深夜酒類提供飲食店営業とは、午前0時から午前6時までの間に、主として酒類を提供する飲食店営業のことをいいます。
例えば、
- バー
- ショットバー
- ダイニングバー
- 居酒屋
- 夜カフェ
などが該当するケースがあります。
お酒の提供をメインとする飲食店が深夜営業を行いたい場合、営業開始の10日前までに、営業所を管轄する警察署へ「深夜酒類提供飲食店営業開始届」を提出しなければなりません。
なお、ここでいう「深夜営業」は、風営法上の概念であり、法律上の深夜とは午前0時から午前6時を指します。
深夜営業の届出で図面が重要な理由

警察署では、提出された図面をもとに、
- 客室の構造
- 見通しを妨げる設備の有無
- 客室面積
- 照明設備
- 個室の有無
- 営業所全体の構造
などを確認しています。
つまり、図面は単なる「店舗レイアウト資料」ではなく、風営法の構造設備要件を満たしているかを判断する重要書類です。
そのため、
- 面積の計算ミス
- 寸法の記載漏れ
- パーテーションの表現不足
- 照明設備の記載漏れ
などがあると、補正や再提出を求められることがあります。
深夜酒類提供飲食店営業の届出に必要な図面一覧
- 営業所平面図
- 音響・照明図
- 営業所求積図
- 客室等求積図
- 営業所周辺略図
営業所平面図

もっとも基本となる図面です。
店舗全体のレイアウトを示す図面で、
- 客室
- 調理場
- トイレ
- カウンター
- 出入口
- ステージ
- レジ
- テーブル配置
などを記載します。
また、各部分の寸法も正確に記載する必要があります。
音響・照明設備図

営業所内の設備状況を確認するための図面です。
音響・照明の種類やワット数などを記載します。
客室・調理場・その他のエリアに分けて、音響・照明設備の配置の個数を記載した一覧表の作成も必要となります。
営業所等求積図・客席等求積図

営業所等求積図と客室等求積図をそれぞれ作成します。
営業所や客室の面積を計算するための図面です。
深夜営業の届出では、客室面積が重要になるため、正確な求積が必要となります。
例えば、
- 客室
- 調理場
- カウンター内部
- 通路
などを区別しながら計算を行います。
縮尺の値は、平面図の縮尺と合わせるようにします。
営業所の寸法は壁芯から測り、客室、調理場の寸法は内壁から測ります。
営業所周辺略図
店舗の所在地を示す図面です。
周辺道路や近隣施設などを記載し、営業所の位置関係を確認します。
警察署が現地調査を行う際にも使用されます。
基本的には、ゼンリンの地図を使用します。
なぜゼンリン地図が使われることが多いのかというと、ゼンリン住宅地図は、
- 建物名
- テナント名
- 周辺施設
- 道路状況
などが詳細に掲載されており、現地確認がしやすいため、行政手続で広く利用されています。
そのため、警察署によっては、
「ゼンリン地図を添付してください」「住宅地図レベルの詳細さが必要です」と案内されることがあります。
ゼンリン地図は取得するのに料金がかかります。
Googleマップでの営業所周辺略図でも良いのかは、管轄の警察署に事前に確認することが必要です。
保健所の図面をそのまま流用できる?
結論からいうと、保健所へ提出した飲食店営業許可の図面を、そのまま流用できないと考えるのが無難です。
なぜなら、
- 飲食店営業許可(保健所) → 食品衛生法
- 深夜酒類提供飲食店営業開始届(警察署) → 風営法
と、根拠法となる法律が違い、確認するポイントも変わるためです。
保健所の図面では、
- 客室の見通し
- 照度
- 個室判断
- 客室面積
などが十分に表現されていないことがあります。
そのため、深夜営業届出用として、別途図面を作成するケースが一般的です。
深夜営業の図面作成は専門知識が重要

深夜酒類提供飲食店営業の図面は、単に「綺麗に描けば良い」というものではありません。
風営法の構造設備要件を理解した上で、
- どこを客室として扱うか
- どの設備を記載するか
- どのように表現するか
を考える必要があります。
風営法の基準に適した図面を作成する必要があるため、法律を理解しておく必要があります。
特に、内装工事が発生する前には、工事発注前に設備。構造要件を確認することが大切です。
工事後に、
- パーテーション撤去
- 照明変更
- レイアウト変更
などが必要になると、追加費用が発生してしまうこともあります。
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