警備業の役員変更は届出が必要?提出期限と必要書類を解説

警備業の役員変更は届出が必要?提出期限と必要書類を解説

警備業の認定を受けた後に、会社の取締役などの役員が変更になった場合、「法務局で役員変更の登記をすれば手続きは終わり」と考えていないでしょうか。

警備業者の場合、会社法上の役員変更登記とは別に、警備業法に基づく変更届出が必要です。

新しい役員が就任した場合だけでなく、役員が退任した場合などにも手続きが必要になるため注意しましょう。

また、新しく就任する役員については、単に氏名を届け出ればよいわけではありません。

警備業の認定では法人の役員も欠格事由の確認対象となるため、新任役員について住民票や身分証明書、履歴書、診断書などの書類が必要になります。

この記事では、大阪府で警備業を営んでいる事業者向けに、役員変更があった場合の届出期限や必要書類、手続きの注意点について行政書士が解説します。

目次

警備業の役員変更には変更届が必要

警備業の認定を受けている法人で役員に変更があった場合、警備業法第11条第1項に基づく変更届出が必要です。

警備業の認定申請では、法人の場合、役員についても申請内容として届け出ています。
そのため、認定後に役員の就任や退任などがあった場合には、その変更について公安委員会へ届け出なければなりません。

変更届には、警備業法施行規則の別記様式第6号「法第11条第1項変更届出書」を使用します。
大阪府警も、この様式を警備業関係の届出様式として公開しています。「大阪府警察 警備業法等に基づく各種申請及び届出様式

「会社の登記を変更したから、警備業については何もしなくてもよい」というわけではありません。
法務局で行う法人登記と、公安委員会へ行う警備業法上の変更届は、それぞれ別の手続きとして考える必要があります。

どのような役員変更が届出の対象になる?

警備業者である法人の役員について、就任や退任などがあった場合には変更届が必要です。

また、役員そのものが入れ替わった場合だけではなく、現在の役員が引っ越して住所が変わった場合や、結婚などによって氏名が変わった場合にも変更手続きが必要となります。

例えば、次のようなケースが考えられます。

  • 新しく取締役が就任した
  • 取締役が退任・辞任した
  • 代表取締役が変更になった
  • 監査役が就任・退任した
  • 役員が引っ越して住所が変わった
  • 役員の氏名が変わった

特に見落としやすいのが、役員の住所変更です。

役員の就任・退任であれば、会社としても役員変更を認識しやすいため、警備業の変更届にも気付きやすいでしょう。

一方、役員個人が引っ越しただけの場合、「会社の役員構成が変わったわけではないから、警備業の手続きは必要ない」と考えてしまうことがあります。

しかし、警備業の認定申請では法人役員に関する事項も届け出ているため、役員の住所が変わった場合についても変更届の対象となります。

警備業の役員変更届の提出期限

警備業法第11条第1項に基づく変更届は、原則として変更があった日から10日以内に提出する必要があります。
ただし、変更届に登記事項証明書を添付する必要がある場合は、変更があった日から20日以内となります。

役員変更の場合、変更内容によって期限が異なるため注意が必要です。

例えば、取締役が就任・退任した場合や、代表取締役の住所が変わった場合など、法人登記の変更を伴い、変更届に登記事項証明書を添付するケースでは、原則として変更の日から20日以内に届出を行います。

一方、代表取締役ではない役員が引っ越して住所だけが変わった場合など、法人登記の変更を伴わず、登記事項証明書の添付が必要ないケースでは、原則として変更の日から10日以内に変更届を提出します。

つまり、役員に関する変更だから一律に20日以内というわけではなく、登記事項証明書を添付する必要がある変更かどうかによって、10日以内または20日以内に分かれます。

役員変更の届出で特に注意したいのが、20日という期限の起算点です。「変更登記が完了してから20日以内」ではありません。届出期限は、原則として役員の変更があった日から起算します。

そのため、役員の就任や退任などに伴って変更登記を行う場合、「登記が完了してから警備業の変更届を準備しよう」と考えていると、届出期限までの時間が短くなってしまう可能性があります。

役員変更が決まった段階で、法人登記の手続きだけでなく、警備業の変更届についても必要書類を確認し、並行して準備を進めておくことが大切です。

役員変更で必要となる主な書類

具体的な必要書類は変更内容によって異なりますが、新しい役員が就任する場合には、主に次のような書類を準備します。

  1. 警備業変更届出書(警備業法施行規則 別記様式第6号)
  2. 法人の登記事項証明書
  3. 新しく就任する役員の住民票の写し(本籍地記載でマイナンバー記載なしのもの)
  4. 新しく就任する役員の身分証明書
  5. 新しく就任する役員の履歴書
  6. 新しく就任する役員の医師の診断書
  7. 誓約書

新任役員について必要となる書類は、警備業の新規認定申請で役員について提出する書類と共通するものが多くあります。警察の案内でも、新役員についてこれらの欠格事由確認に関する資料が求められています。

なお、退任のみの場合など、変更内容によって必要書類は少なくなります。

実際に手続きをする際は、変更内容に応じて管轄警察署へ必要書類を確認しておくと安心です。

役員変更の届出を忘れていた場合

「数ヶ月前に役員を変更したが、警備業の変更届を出していなかった」
ということが後から判明するケースも考えられます。

届出期限を過ぎてしまったからといって、そのまま放置するのはおすすめできません。

まずは役員が変更になった日や変更内容、登記内容などを確認し、必要書類を準備したうえで、管轄警察署へ速やかに相談しましょう。


また、今回の役員変更だけではなく、過去にも役員や代表者、本店所在地などの変更がある場合には、他に届出漏れがないか併せて確認しておくとよいでしょう。

変更届を忘れていた場合の罰則

警備業の役員変更届には提出期限が定められているため、「忙しくて届出を忘れていた」「役員の住所変更が届出対象だと知らなかった」という場合でも、そのまま放置してはいけません。

警備業法第11条第1項では、認定申請時に届け出た事項に変更があった場合、変更届を提出することが義務付けられています。

そして、この変更届を提出しなかった場合や、虚偽の内容を届け出た場合には、警備業法第58条により30万円以下の罰金の対象となる可能性があります。

役員変更については、変更内容に応じて変更の日から10日以内、または登記事項証明書を添付する場合は20日以内という期限が定められています。

例えば、

  • 役員が就任・退任したにもかかわらず届出をしていなかった
  • 役員の住所が変わったことを把握していたが届出をしていなかった
  • 役員の住所変更が届出対象だと知らず、そのままになっていた

といったケースには注意が必要です。

まとめ

警備業の認定を受けている法人で役員が変更になった場合には、警備業法第11条第1項に基づく変更届出が必要です。

役員の新規就任だけではなく、退任や代表者の変更などについても手続きが必要になります。

変更届は原則として変更から10日以内、登記事項証明書を添付する場合には20日以内とされているため、法人の役員変更では早めの準備が重要です。

特に新しい役員が就任する場合には、その役員について住民票、身分証明書、履歴書、診断書などの準備が必要になります。

法務局で役員変更登記を行っただけでは、警備業法上の変更手続きは完了しません。
役員変更が決まったら、登記手続きとあわせて警備業の変更届が必要であることも忘れずに確認しましょう。

大阪府で警備業の役員変更手続きをお考えの方へ

警備業の役員変更は、単に変更届を提出するだけとは限りません。

特に新しい役員が就任する場合には、新任役員に関する住民票、身分証明書、履歴書、診断書など複数の書類を準備する必要があります。

また、役員変更の登記とは別に警備業法上の届出が必要になるため、手続きを忘れないよう注意しなければなりません。

当事務所では、大阪府で警備業を営む事業者様の変更届手続きをサポートしています。
「役員が変わったが何を提出すればいいか分からない」
「新しく役員が就任するので必要書類を確認したい」
「役員変更から時間が経っているが、届出をしていなかった」
といった場合もご相談ください。

初回相談無料・大阪府内交通費無料です。
警備業の実務経験と行政書士としての知識を活かし、変更内容を確認したうえで必要な手続きをサポートいたします。

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