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「補助金」と「給付金」の違いって何?意外と理解できていない違いについて解説

補助金と給付金

補助金や給付金と聞くと、国や自治体が支援してくれるお金なのかな?とざっくりとしたイメージをお持ちの方も多いかもしれません。

補助金や給付金の種類も数多くありますので、対象となるのが給付金なのか補助金なのかを理解していないと、自分にあった支援策を逃してしまう可能性があります。

コロナ禍や昨今の物価上昇を背景に補助金や給付金に興味を持たれている事業者の方も多いのではないでしょうか。

『でも、給付金と補助金って名前が違うだけでしょ』と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、名前の違いは手続きの大きな違いを表しています。

この記事では、給付金や補助金を検討されている方が、基本的な違いを理解することで、適切な支援策を検討できるように解説していきます。

給付金とは

給付金とは、国や地方自治体などから事業や生活のために給付されるお金のことをいいます。

補助金は、申請基準を満たしていたとしても、審査に通らなければ支給されないのに対し、給付金は、給付条件を満たしていれば、基本的には受理され給付を受けることができます。

どういった給付金があるのか

補助金が会社や個人事業主を対象にしているものが多いのに対し、給付金は個人を対象にしているものが多くあります。

給付金の種類は数多くありますので、ここではいくつかの給付金について紹介します。

⚫️住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金
⚫️子育て世帯生活支援特別給付金
⚫️出産・子育て応援交付金

住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金

住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金とは、国による「デフレ完全脱却のための総合経済対策」として、住民税非課税世帯を対象に1世帯当たり7万円の支援などを行う方針が、令和5年11月2日に閣議決定され、住民税均等割が非課税である世帯に対し行われる給付金のことです。

住民税非課税世帯とは、世帯全員の住民税均等割が非課税である世帯のことですが、以下の条件を満たす方は個人住民税が非課税となります。

◆生活保護を受給している方
◆未成年者・障害者・寡婦またはひとり親で、前年中の合計所得金額が135万円以下の方
◆前年度の合計所得金額が各地方自治体の定める金額以下の方

教育訓練給付制度

「教育訓練給付制度」は働く人のスキルアップを支援し、雇用の安定と就職の促進を図ることを目的としています。

教育訓練給付制度の対象となる訓練は、「専門実践教育訓練」「特定一般教育訓練」「一般教育訓練」の3種類があります。

一般教育訓練給付金では、失業者に限らず、現在働いている人であっても、指定の教育訓練に申し込めば上限として10万円の入学金・受講料の給付金が受けられます。

出産・子育て応援交付金

出産・子育て応援交付金は、2023年度から行われた出産・子育ての支援制度です。

対象は? 0〜2歳の子供がいる世帯

給付金額は? 出産応援ギフト(5万円相当)・子育て応援ギフト(5万円相当)

どこに申請するの? 居住地の市区町村・地域子育て世代包括センター

参考:厚生労働省 出産・子育て応援交付金の概要について

補助金とは

補助金とは

補助金とは、国や地方自治体の政策目標に合わせて、さまざま分野で募集されており、政策目的にあった事業を支援するために提供される資金のことです。

給付金が申請要件を満たしていれば受け取れるものが多いのに対し、補助金は申請要件を満たしていても審査に通らなければ支給されません。

また、給付金が現金の使い道を限定しない制度が多いのに対し、補助金は使用用途が限定され、投じた費用を後から補填されることが主な形となります。

どういった補助金があるのか

補助金も給付金と同様に色々な種類のものがあります。

中小企業だけでなく、フリーランスや個人事業主の方も対象となる補助金もあります

ここではいくつかの補助金を紹介します。

事業再構築補助金

事業再構築補助金は社会経済変化に対応し、事業を再構築する企業を支援する補助金です。

新型コロナウィルスの影響が長期化し、売上の回復が期待し難い中、事業・業種転換、事業再編、国内回帰またはこれらの取組を通じた規模の拡大など、事業再構築に意欲を有する中小企業などの挑戦を支援することで、日本経済の構造転換を促すことが目的とされています。

令和6年2月発表の「第11回公募の事業再構築補助金」は、応募件数9,207件に対し、採択されたのは2,437件でした。採択率は約26.5%となります。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、販路開拓や業務効率改善をめざす小規模事業者の取り組みを補助する制度です。

補助の対象となる経費は、店舗の改装や、ホームページの制作・リニューアル、チラシ作りや広告掲載などです。

令和5年12月に公募締切があった第14回公募分の採択率は、62,5%でした。
採択率は、各公募とも50%〜60%を推移しており、申請した方の半数以上は補助を受けることができています。

給付金と補助金の違い

補助金と給付金

ここまで、給付金と補助金の大まかなことについて説明してきました。
では、実際に給付金と補助金にはどのような違いがあるのでしょうか。

給付金と補助金の大きな違いは、「受給のしやすさ」にあります。
給付金は要件を満たしていれば、ほぼ問題なく給付を受けることができます。一方で、補助金は申請要件を満たしていたとしても審査に受からないと受給することができません。

補助金の種類によっても異なりますが、採択率が30%といった補助金もあります。
要件を満たしていても審査に通らなければ受給できないのが補助金の特徴です。

上記のように、補助金には使用用途の制限であったり、支給が後払いであったりと何かと制約があるが、支給額が大きいものが多いのに対し、給付金は要件を満たしていれば基本的に支給される分、支給額が小さいものが多いのが特徴です。

補助金と給付金を同じであると思っていると、補助金も給付金も申請すれば必ず受給できると勘違いしてしまいます。
補助金には審査があり、採択率が30%ほどになるものもあるため、申請すれば必ず貰えるものではありません。

POINT

給付金受給のハードルは低い。補助金受給のハードルは高い

まとめ

この記事では、「給付金」と「補助金」の違いについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

補助金や給付金と聞くと、何となくお金が貰えるといったイメージをお持ちの方も多かったのではないでしょうか。

基本的な違いを理解していないと、申請できるはずの給付金や補助金のこともわからず、機会損失をしてしまっている可能性もあります。

給付金と補助金の違いを理解し、ご自分にあった給付制度の活用できるよう、本記事が皆様の一助になれば幸いです。

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