「Amazonフレックス」や「Uber Eats」などのギグワークで必要となるのが事業用ナンバー、いわゆる黒ナンバーです。
『自由な働き方をしたい』『すき間時間で稼ぎたい』と思っている方、また、昨今の物価上昇を背景に、『収入を増やしたいが本業での収入アップは難しいので副業を考えている』といった方も多いのではないでしょうか。
そんな中で、働き方の一つとして定着してきた「ギグワーク」に興味を持つ方も多くいらっしゃいます。
軽自動車を使用して運賃を受け取り、何かしらの物を運ぶ場合、”貨物軽自動車運送事業の届出”を出し、事業用ナンバー(黒ナンバー)を取得しなければなりません。
この記事では、軽乗用車でも黒ナンバーの取得が可能になったこと、軽乗用車でも登録できるギグワークについて解説します。
この記事を読んで欲しい人
軽乗用車でギグワークを始めたいと思っている方
黒ナンバーとは
黒ナンバーとは、軽自動車を用いて貨物運送事業を行う場合に、取得しなければならない事業用ナンバーを指して一般的に言われる言葉です。
「軽貨物車」「軽乗用車」「126cc以上のバイク」で、有償で貨物を運送する場合、黒ナンバーの取得が必要になります。
黒ナンバーを取得するには、運輸支局に貨物軽自動車運送事業経営の届出を行い、軽自動車検査協会で手続きする必要があります。
黒ナンバーを取得しないと、有償でものを運ぶことはできません。また、黒ナンバーを取得しなければ、「Amazonフレックス」や「Uber Eats」に登録することができないため、ギグワークで稼ぐこともできません。
軽乗用車でも黒ナンバー取得は可能
以前までは「軽乗用車」での黒ナンバー取得をするには、構造変更の届出が必要となっていました。
そのため、ワゴンRやN-BOXなどの軽乗用車を用いて軽貨物運送事業を行うことはハードルが高く、個人で始めるギグワークにおいては、構造変更までして軽乗用車を使って始めようと考える方は少なかったことでしょう。
また、「Amazonフレックス」や「Uber Eats」などの運営側も、軽貨物車でなければ登録できないということが通常でした。
しかし、2022年6月の「規制改革実施計画」という閣議決定を踏まえ、2022年10月から貨物運送事業を行うのに軽乗用車でも可能とするとなったため、「Amazonフレックス」や「Uber Eats」などのギグワーク運営側も、順次、「軽乗用車でも登録可能」と変わっていきました。
2022年10月以降、構造変更することなく軽乗用車でも黒ナンバーが取得できるようになった
軽貨物自動車と乗用軽自動車での貨物事業の違い
ワゴンRやN-BOXなど乗用の軽自動車でも黒ナンバーを取得できることは分かりました。
では、軽乗用車で黒ナンバーを取得した場合、エブリィバンなどの軽貨物車と全く同じかというと、そうではありません。
軽乗用車は軽貨物車と比べると最大積載量が少なくなるというデメリットがあります。
貨物軽自動車運送事業に軽乗用車を使用する条件として、
『積載できる貨物の重量は、乗車定員数から乗車人数を控除した数に五十五を乗じた重量(単位キログラム)以内とすること』
というものがあります。
従って、乗車人数が一人でも、最大積載量が165kgになります。軽貨物自動車の場合、最大積載量が350kgですので、貨物車両に比べると、多くの荷物や重たい荷物を積むことはできません。
軽乗用車でも登録できる代表的なギグワーク
貨物軽自動車運送事業を始める場合、軽貨物自動車が必要と思われるかもしれませんが、最近では、軽乗用車で黒ナンバーを取得しても登録できるギグワークというのも増えてきました。
ここでは、軽乗用車でも登録できる代表的なギグワークを紹介します。
Uber Eats
Uber Eatsは、言わずと知れたフードデリバリーです。
バイクや自転車でUber Eatsのバックを背負って配達業務を行なっているのを見たことある方も多いのではないでしょうか。
実は、Uber Eatsは軽自動でも行うことができます。
雨の日などはバイクよりも自動車の方が安全ですし、郊外であれば車での配達の方が楽かもしれません。
そんなUber Eatsですが、軽乗用車での登録ができるようになったのは、2023年5月2日からです。
Uber Eatsでは全国で軽乗用車での車両登録が可能です。詳細はこちらから→「Uberホームページ」
出前館
出前館もUber Eatsと同じくで有名なフードデリバリーです。
出前館においても車での登録が可能です。
当然、自家用では登録できないため、事業用ナンバー(黒ナンバー)の取得が必要となります。
Amazonフレックス
Amazonフレックスは、通販サイトAmazonの荷物配達業務を請け負うことができるサービスです。
Amazonフレックスは配達業務のため、多くの荷物や重量のある荷物を積むことが必要になります。軽乗用車では登録できないエリアもあり、また、軽貨物自動車に比べると、受注できないオファーもあるので注意が必要です
軽乗用車で登録ができるエリアはこちらから確認→「Amazonフレックスホームページ」
まとめ
この記事では、軽乗用車でも事業用ナンバーを取得し、「Amazonフレックス」や「Uber Eats」などのギグワークができることについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
すき間時間や自由時間を有効に使いたい、収入の不足を副業で補いたいといった動きは、今後も一層増えていくかと思います。
ギスワークは時間に縛られない自由度があります。
軽乗用車でも事業用ナンバーが取得できるようになったことで、わざわざ貨物の軽自動車を購入しなくても、自宅にある軽乗用車で事業を行うことも可能となりました。
働き方の一つの選択肢として、この記事があなたの一助となれば幸いです。
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当事務所代表行政書士は軽貨物運送事業の経験者です。
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