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「補助金」と「助成金」の違いを解説

補助金と助成金

個人事業主や中小企業の経営者であれば、「補助金」や「助成金」について、関心がある方も多いはずです。

しかし、「補助金」や「助成金」と聞いても、『どういったものか分からない』『どこに申請すれば良いの?』『うちは補助金?助成金?どっちなの?』と分からないことだらけの方も多いのではないでしょうか。

そんな方のために、この記事では「補助金と助成金の違い」について解説します。

この記事を読んで欲しい人

補助金と助成金の違いについて知りたい方

 

目次
  1. 補助金とは
    1. 補助金の種類
      1. 小規模事業者持続化補助金
      2. IT導入補助金
      3. ものづくり補助金
    2. 補助金の採択率
      1. 過去の統計から見る補助金の採択率
  2. 補助金と助成金の違い
  3. まとめ

補助金とは

補助金とは、国や地方自治体の政策目標に合わせて、さまざま分野で募集されており、政策目的にあった事業を支援するために提供される資金のことです。

融資のように保証金や担保を用意する必要もなく、金利もありません。

ただし、その分「補助金を受けたいな」と思っても誰でも申請できるものではありません。
補助金ごとに申請資格者が定められています。

多くの補助金は中小企業や小規模事業者を対象にしています。法人だけでなく個人事業主が応募できる補助金も多くあります。当然、フリーランスの方も対象となります。

補助金は対象となる方が補助金の種類によって変わります。申請前には「募集要項の補助事業者の要件」を確認する必要があります。

例えば、小規模事業者持続化補助金の補助事業者の要件には以下のものがあります。

「小規模事業者持続化補助金」の対象事業者
商業・サービス業(宿泊・娯楽は除く)常時使用する従業員の数が5人以下
宿泊・娯楽業常時使用する従業員の数が20人以下
製造業その他常時使用する従業員の数が20人以下

補助金の種類

補助金には、目的や政策ごとにさまざま種類のものがあります。
ここでは代表的な補助金を簡単に紹介します。

小規模事業者持続化補助金

「小規模事業者持続化補助金」の補助対象者は、小規模事業者及び個人事業主になります。

中小企業や個人事業主などの小規模事業者を支援するための補助金制度の一つです。小規模事業者の販路開拓に関する取り組みや業務効率改善の取り組みの経費の一部を補助する制度です。

補助対象経費には以下のものがあります。

補助対象経費科目

  1. 機械装置等費
  2. 広報費
  3. ウェブサイト関連費
  4. 展示会等出展費
  5. 旅費
  6. 新商品開発費
  7. 資料購入費
  8. 雑役務費
  9. 借料
  10. 設備処分費
  11. 委託・外注費

IT導入補助金

IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者が生産性の向上を目的として、業務効率化やDXに向けたITツールを導入する際に活用できる補助金です。

IT導入補助金は、補助額・補助率・対象経費により種類が分かれます。

通常枠セキュリティ対策推進枠デジタル化基盤導入枠
A類型B類型
補助金額5万円〜150万円未満150万円〜450万円以下5万円〜100万円下限なし〜50万円以内50万円超〜350万円以内
補助率購入額の1/2以内購入額の1/2以内購入額の1/2以内購入金額の3/4購入金額の2/3

IT導入補助金の対象となる主な業種は、「飲食・宿泊・卸売・小売り・サービス・建築・製造・運輸・介護・医療」などの中小企業、小規模事業者等となります。

申請前に、「gBizIDプライム」の取得、SECURITY ACTION実施、みらデジポータルでの「経営チェック」実施などが必要となります。

「gBizIDプライムアカウント」の取得には一週間前後の期間が必要です。

ものづくり補助金

ものづくり補助金とは、中小企業・小規模事業者等が、革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善などを行うための設備投資等を支援する補助金です。

正式名称は、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といいます。

ものづくり補助金の申請には「gBizIDプライムアカウント」の取得が必要となります。

ものづくり補助金には大きく分けて以下の枠があります。

回復型賃上げ・雇用拡大枠
デジタル枠
グリーン枠
グローバル市場開拓枠

補助金の採択率

補助金は申請したからといって、必ずもらえるものではありません。

補助金には採択率があります。補助金の採択率とは、応募した企業やプロジェクトが補助金の審査に通る割合を示します。

採択率は、補助プログラムや補助の種類、公募回数などによって異なります。

過去の統計から見る補助金の採択率

ここでは、補助金ごとの大まかな採択率をご紹介します。

補助金名採択率
小規模事業者持続化補助金45%〜90%
IT補助金(通常枠の場合)40%〜65%
ものづくり補助金30%〜60%

このように、補助金の種類によって、また同じ補助金であったとしても公募回数などによって採択率には大きな差が生じることになります。

補助金と助成金の違い

補助金と助成金の違い

補助金と助成金は、資金提供の形態と条件などにおいて異なります。

補助金の主な管轄は、経済産業省や中小企業庁ですが、助成金の管轄は厚生労働省になります。

補助金は、行政が中小企業や個人事業主の販路開拓や業務効率化などの産業育成や生産性向上など、その制度の目的に沿っている事業計画などに対して交付されます。

一方、助成金は、国が事業者の労働環境改善や人材育成のために交付するものをいいます。

補助金は、事業者の新規事業や業務効率化などの事業の促進に交付されるのに対し、助成金は人に対して交付されるという違いがあります。

助成金は補助金に対して支給されやすいといった違いもあります。
補助金は採択率から見ても分かる通り、申請すれば交付されるものではありません。申請したうちの半数も交付されない補助金もあります。

しかし、助成金は、対象者や対象活動などの基準を満たしていれば、ほぼ100%受給できると言われています。受給のしやすさにおいても、補助金と助成金には違いがあります。

まとめ

この記事では、「補助金とは何か」と「補助金と助成金の違い」について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

補助金が、事業の促進などに交付させるのに対し、助成金は労働環境の改善など、人に対して交付されるという違いがあることをご理解いただけたかと思います。

補助金は採択率が補助金の種類などにより差があり、申請しても必ず受給できるものではありません。一方、助成金は要件を満たていれば100%受給できる可能性が高いものという違いもあります。

「補助金」や「助成金」を活用する場合、これらの基本事項や違いを理解した上で申請することが重要となります。

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