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遺言書って結局いつ書けば良いの?注意点を踏まえて解説

過去記事(遺言書って結局いつ書けば良いの)

「遺言書はどうやって書けば良いのか分からない」、「遺言書を書いて欲しいと言われている」といったように、遺言書について知りたいと思っている方も多いかと思います。

そして、遺言書について調べて、「自筆証書遺言や公正証書遺言などがあること」「遺留分という制度があること」などが分かったとして、『結局いつ書けば良いのか?』と疑問に思っている方は居られないでしょうか?

この記事では、遺言書をいつ書けば良いのかを注意点を踏まえて解説していきます。

この記事を読んで欲しい人

遺言書をいつ書けば良いか知りたい方

 

目次
  1. 遺言書を書くには遺言能力が必要
  2.                                       
  3. 遺言書を書いても撤回することが可能
  4. まとめ
  5.              

遺言書を書く為には遺言能力が必要

結論から言うと、遺言書はいつ書いても構いません。
なぜなら、民法では、15歳に達した者は遺言ができると規定されており、法律に則った方式で15歳以上の方が書いた遺言書は有効なものとなります。

15歳に達した者は、遺言をすることができる

民法961条



『なんだそんなことか!』と思われた方、記事を閉じるのは少しお持ちください。
遺言書を書く為にはもう一つ要件があり、それが「遺言能力」なのです。

遺言者は、遺言をする時において、その能力を有しなければならない

民法963条


遺言能力とは、『遺言の内容を理解し、遺言の結果を弁識しうるに足りる能力』をいいます。

要は、『自分が書いた遺言の内容を理解し、その遺言が現実となった結果がどうなるか』ということが分からないといけないということです。

厚生労働省が発表している統計では、認知症の高齢者人口は、令和7年では700万人を超えると試算しています。65歳以上の高齢者のうち20%、5人に一人の割合で認知症になる可能性があるということです。

遺言をする能力を欠く場合には、その遺言は無効なものとなってしまいます。
相続時に、相続人の一人が『遺言書を書いた時には遺言能力がなかった』と主張し争いになるケースもあります。

統計上の数値ではありますが、誰にでも認知症になる可能性は考えられます。
遺言書は遺書とは違います。自分が亡くなった時に残された人たちのために遺すものです。
『遺言書を書くのはまだ先でもいい』と考えているうちに、書ける時期を失ってしまうかもしれません。

遺言書を書いても撤回することが可能

『元気なうちに遺言書を書いたけど、生活スタイルが変わって家を売りたくなった』と事情が変化した場合に、家を売ったり預金を下ろしたりする必要が生じた場合でも問題ありません。

なぜなら、事情や気持ちが変わったときは、遺言書の内容は撤回できるからです。

 遺言の撤回の方法

遺言を撤回する方法は以下の2つの方法があります。

①遺言の方式で撤回の意思表示をする

②前の遺言と抵触する法律行為をする

前の遺言と抵触する法律行為をするとは、例えば、遺言書に『長男に相続させると書いていた不動産を売却する』などがあります。

まとめ

遺言書に対するイメージは良いものではないかも知れません。
しかし、繰り返しになりますが、遺言書は遺書とは違うのです。

遺言書を書く時期に、『遅すぎた』はあっても『早すぎた』はありません。内容を変更したければ変更することができるからです。

遺言をするには遺言能力が必要ということをご存知ない方も多いかも知れません。
『遺言を書くのが遅すぎた』とならないように、この記事が参考になれば幸いです。

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